体のこと、あれこれ

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  • 2019年10月5日

    ちょっと流行りの時期を外したかもしれないという「おとな巻き」。

    でもまあ、知らなかったという方のために・・・。

    ところで、「おとな巻き」と聞いて「真知子巻き」を連想した自分は古いだろうか(笑)?

    ちなみに「真知子巻き」とは戦後にヒットした「君の名は」の主人公がしていたショールというのか、ストールというのかの巻き方である。

    ご存じない方は「真知子巻き」で検索すると画像が出てくるのでご覧いただきたい。

    さて、本題の「おとな巻き」だが、以前その見た目のインパクトからTVでも取り上げられていたので、ご覧になられた方もいると思われる。

    新たなリラックス法として注目されていたものだが、ネット上では賛否両論あったので、そのあたりをご紹介してみたい。

    そもそも「おとな巻き」には原型があって、新生児を布でくるむ「おひな巻き」がそれである。
    https://matome.naver.jp/odai/2149537200700367701

    昔から赤ちゃんをおくるみで巻くやり方はあったが、この「おひな巻き」はより胎児の姿勢に近いのが特徴のようだ。

    その姿勢と全身を布でくるまれる状態が子宮内の環境に似ていることで赤ちゃんを安心させ、ぐずりを減らす効果があるのだとか。

    また原始反射であるモロー反射を防ぐことでより安眠を与えることができるとも言われている。
    (モロー反射とは赤ちゃんが大きな音や急に抱き抱えられた時など、びっくりした時に両手をパッと広げ、何かに抱きつくような動きをする反射)

    そのほかにも乳幼児突然死症候群の予防、首の座りの促進(筋力を育てる)、肺の強化、うんちの出がよくなるなどの効能も謳われている。

    上記の写真以外の巻き方もあり、興味のある方はYou tubeなどで検索してみてほしい。

    むろん赤ちゃんが嫌がるようならやらない方がいいのであるが、一般的に生後3~4か月まではこのように巻かれることを好むようである。

    この「おひな巻き」をおとなに応用したのが「おとな巻き」というリラックス法である。赤ちゃんの場合は頭を出して体全体をくるむ方法だが、「おとな巻き」は頭も含めて全身をくるむ方法が一般的のようだ。

    その見た目は確かに異様にも映り、「怖い」「新興宗教か」などの声もある。

    しかし、体験した人々は一様に「気持ちいい」「リラックスできた」「体が温かくなった」などの感想を述べている。

    当然ながらやられた本人が心地良いことが基本であり、時間や回数に制限はないという。

    具体的な巻き方は下記の動画を見ていただきたいが、その布の中である程度の時間を過ごすので、おひな巻きと同じように通気性のあるメッシュ生地でくるむことがポイントだそうだ。

    普通のシーツでは少々息苦しいらしい。

    この「おとな巻き」を考案したのは「京都トコ会館」の会館長である渡部信子さんだが、10年ほど前に助産師がシーツにくるまったところ、心身共にリラックスできたところから生まれたという。

    しかし、当初はシーツと体とのフィット感や通気性に課題が多く、利用者は増えなかったとか。

    その後、おひな巻きと同じメッシュ生地で包めるものを作り、現在の形になったとのこと。

    メッシュ生地の伸縮性で柔らかく包み込まれる状態が心地良いのだろう。

    くるまれたその状態で他者からゆらゆらと揺らされることで緊張がほぐれていくそうで、体験者の「水の中にいるよう」という感想は本当に脱力できているからこその感想だと思われる。

    中にはその中で眠ってしまう人もいるという。

    そんな「おとな巻き」にネット上では批判の声もある。

    見た目の異様さを指摘する声はもとより、「おとな巻き」をされながら動く様子が骨盤矯正の動きに似ていることから「ストレッチの効果はあるかもしれないが、おとな巻き自体には何も効果はない」という人がいる。

    また、無理な姿勢をとっていると見えるのか、「血行不良になりそう」だとかの声もある。

    果ては「カイロプラクティック医師」なる人は「効果があるとは思えない」と言い、病院離れによる病気の見逃しや症状悪化の危険性を訴えているのだとか。

    他にも「おとな巻き」の受講料や関連グッズの高さを取り上げ「ビジネス商法」だと指摘する声もある。

    自分は「おとな巻き」関連業者の回し者でも何でもないが、上記の批判はどれも的外れのように思う。

    確かに見た目のインパクトは自分も否定しないが、見た目だけで批判することの愚かしさを分かっているのだろうか。

    「これをやれば人生が好転する」などのたぐいの謳い文句があるのならば極めて怪しい宗教がらみかとの指摘も妥当だろうが、単なる「リラックス法」だと言っている。

    また、骨盤矯正の動きに似ているというが、確かにポーズや動きを見れば似ているけれども、決定的な違いは全身を包まれることによって「体全体が外部から支えられ、本人はすっかり脱力できる」という点である。

    これは決定的で、極めて重要な違いである。

    このような批判をする人は、自分で脚を抱え込んだ際に体に力が入ってしまう状態と、

    包まれた際に全身の力が脱力する状態の違いがボディイメージできていないのだと思う。

    両者はそのポーズ自体は似ているかもしれないが、体に与える作用は全く異なり、「似て非なるもの」である。

    腹に肉がたまりすぎて丸まること自体が「苦しい」人は確かに血行不良になるかもしれないが、そもそも「苦しい」と感じる人はやる必要はなく、リラックスできると感じる人だけがやればいいだけのこと。

    仮に体が硬い人であっても、その人が楽にできる丸まり方でやればいいだけの話である。

    ビジネス商法という指摘は、確かに自分の価値基準から言っても関連グッズは少々高いかなという気はした。

    しかし、あれだけ大きなメッシュ生地が身の回りにあるだろうか。

    また、左右均等に包み込むことができるように、脊柱線をなぞれるよう赤い線が入れられていた。

    専用のグッズを作るにもコストというものはかかるのである。

    受講料の3000円はべらぼうに高いとは思えず、「グッズの購入必須」ならば批判されても仕方ないかもしれないが、「希望者のみ」となっている以上、むしろ良心的ともいえる。

    グッズを購入しなければ、3000円で今まで体感したことがない経験ができるのであれば、それほどアコギな商売ではないだろう。

    また、この「おとな巻きですべての病気が治る」などと謳っているわけでもあるまいし、病院離れを心配するに至っては何をかいわんやである。

    何かあった際に自分では抜け出せず危険だとの指摘もあったが、提唱者は地震などの際にもすぐに動けるよう見守り者がハサミを準備しておくことも提唱している。

    それらの事実も読んだのだろうか。

    重ねて言うが、自分は「おとな巻き」関連業者でもなければ、体験者でもない。

    しかし、体全体が包み込まれ、支えられた状態をボディイメージしてみた時、リラックス法としては有効な方法ではないかと思えるのである。

    その有効性の度合いまでは判断しきれないが、自分が有効ではなかろうかと思えるものが、論理的に見ても不当と思える批判、的外れの批判を受けたままというのもなにやら気持ち悪く、自分の意見を述べてみた。

    内容的には難しい手技が必要なわけではないので、「金になりそう」と思う人間が流行りの風潮に乗っかって法外な値段でやり始める場合もあるかも知れない。

    そのあたりは確かに注意が必要であろう。

    あなたは「おとな巻き」を信じるだろうか?

    自分は機会があればぜひ試してみたいと思う。

  • 2019年9月25日

    「コラーゲン」と聞くと多くの人は美容関連のことを思い浮かべるかもしれない。
    しかし、自分のような美容とは全く縁のない者にもこの「コラーゲン」は非常に重要な役割を持っている。
    「コラーゲン」とは主に脊椎動物の真皮、靭帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質の一つである。
    私たちの体は細胞と細胞のつながりで構成されているが、その細胞同士を接着させる物質の一つでもある。
    だから、コラーゲンが充実していると細胞間のつながりがしっかりし、ひいては皮膚に張りが出るのだろう。
    ヒトでは全タンパク質のほぼ30%を占め、2007年時点で28種のコラーゲンが確認されている。
    そんなコラーゲンを生み出すために、私たちの体は多くの酵素を働かせなくてはならない。
    しかし、その酵素が遺伝子異常によってうまく機能しなくなるとコラーゲンをつくり出せず、体の各組織がもろくなり、本疾患を発症してしまうのである。
    本疾患にはいくつかのタイプがあり、タイプ別に異常を起こす遺伝子が異なっている。
    ちなみに、本疾患名は1901年にエーラス先生が、1908年にダンロス先生が報告したことに由来している。
    1998年に6つの大病型(古典型、関節型、血管型、後側湾型、多発関節弛緩型、皮膚弛緩型)と、その他の型に整理されたが、その後も古庄型など新たな病型が次々と見つかっているという。
    発症頻度はサイトによって極端に差があり、あるサイトではすべての病型を合わせると1/5000人の割合でいると考えられるという。
    別のサイトでは数万から数百万に1人とも書かれている。
    診断がついていない潜在的な人数を勘案すると1/5000人という数字になるのかもしれない。
    この人数は非常に多い割合と思われるが、単純計算でもこの盛岡にも数十名の本疾患患者がいるということになる。
    もしかしたら、極端にからだの柔らかい人というのも本疾患の軽症者なのだろうか?
    症  状
    古典型
    皮膚が伸びやすい、皮膚が容易に裂ける・内出血しやすい、関節が柔らかく、脱臼しやすい。
    関節型
    関節の脱臼しやすさが中心。慢性で治り難い痛みがある。便秘や下痢を繰り返す。動悸・立ちくらみなどの自律神経異常が見られることもある。
    血管型
    動脈解離・瘤・破裂などの動脈病変、腸管や子宮などの内臓破裂、気胸などの重篤な合併症を生じる。また、内出血しやすい、皮下静脈が透けて見えるほどの皮膚の薄さという特徴もある。
    古庄型
    出生直後の関節拘縮、特徴ある顔貌、進行していく皮膚の伸びやすさ・もろさ、関節の柔らかさ・脱臼しやすさ、足・脊椎の変形、皮下血種など。
    治 療 法
    根本的な治療法はなく、いずれも対症療法的な内容に限られてしまうが、皮膚・関節のトラブルには激しい運動は控え、サポーターや補装具などの装着で予防を図ることが大切。
    血管型は定期的な検査が必要で、トラブルが起きた時はなるべく保存的な治療が望まれるが、重篤な場合には手術も行われる。
    予 後
    諸症状の進行によりQOLの低下が予測されるが、特に血管型では重篤な合併症を発症することが多く、欧米の大規模調査では20歳までに25%が、40歳までに80%が重大な合併症を生じ、死亡年齢の中央値は48歳だったそうだ。
    症状や重症度に個人差が大きいことは確かなようである。
    イギリス・マンチャスターに住むエミリー・ジェームズさん(現在20歳前後)は関節の多くに異常があり、日に何度も勝手に外れてしまうという。
    両親と三人の兄弟のうち、父親以外全員がこのエーラス・ダンロス症候群に罹っており、中でも最も重篤なのがエミリーさんである。
    著しい脱臼は全身に及び、両腕、両足は添え木で支え、スリングで吊り下げておかなくてはならないとか。
    さらに顕著なのは顎で、余りにもすぐに外れてしまうために上あごと下あごを医療用の糸でつなぎ合わせているというからその脆弱性が分かる。
    そのため口は開けず、栄養は胃ろうを作り直接取り入れているとのこと。
    エミリーさんについては写真や動画などもアップされており、それを見ると気管切開もしているようだ。
    http://tocana.jp/2015/07/post_6742_entry.html
    彼女は11歳に診断を受け、それ以後多くの時間を病院で過ごし、中学校にも通えていない。
    そんなジェームズさん一家にとって、唯一の望みはアメリカにいる専門医に診てもらうことのようだが、30分の相談だけでも4万円弱もかかる高額の費用にそれは実現できていない。
    そのため彼らはクラウドファンディングにて募金を集めている。
    彼らは病気への理解を広げるために写真を公開しているので、本稿でも紹介することとした。
    本疾患は遺伝子異常により起こるものではあるが、遺伝子の突然変異があれば誰もが罹りうる疾患でもある。
    すべての病気について言えることであるが、経済能力の多寡によって受けることのできる医療レベルが変わる世界はいつの日か変わってほしいと切に思う。
    「コラーゲン」は美容にとってのみ必要なものではない。
    私たちに「コラーゲン」の大切さを教えてくれる疾患である。
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